【氏名】
太田 陽子
【所属】
西日本草原研究グループ /NPO)緑と水の連絡会議 受託研究員/秋吉台科学博物館 学芸委員
【関連リンク】
http://akiyoshidai.org
【プロフィール】
山口県の秋吉台にて、3年間から「秋吉台草原ふれあいプロジェクト」という組織を作り、草資源の循環を軸とした草原保全の活動を進めています。草刈りで秋に咲く草花を増やし観光に貢献するとともに、刈った草を農業利用してもらうことで地域資源の循環に努める「お花畑プロジェクト」、ヤブ化した草原を再生する「草原の復元プロジェクト」、山焼きの防火帯作りを手伝う「山焼き応援プロジェクト」の3つを柱とし、市の委託費をもとに、博物館や体験学習施設などが中心となってイベントを開催しています。私自身はプロジェクトの副代表ですが、学術的な調査の担当でもあり、草刈りが草原植生に与える影響についてモニタリングを引き受けています。成果は年次の報告書にまとめ、調査委託費をもらっている美祢市に提出しています。植生の遷移や草原の縮小、山焼きなどの担い手不足は、秋吉台周辺の住民から行政まで誰もが問題視していますが、具体的にどうすればよいかを科学的知見に基づいて提示することは本プロジェクトが初めて行っており、その成果は認められつつあります。ただ、科学的データをもとに提案を行っても、それを検討して実際の施策につなげられるような場は皆無に等しく、今後は協議会の設立などが望まれます。また、本プロジェクト自体も活動メンバーの中にかなりな温度差があることや、合意形成があいまいなまま過ごしてきたこと、さらに、人材・資金不足から組織としての機能も十分ではないことなど、多くの不安があります。今後発展的に活動していくために必要なこと、またそれを実現する方法など、さまざまな情報やノウハウを吸収したいと思い、貴ネットワークへの参加を希望いたします。